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スキー板のタイプは主に4種類
まず、最初に押さえておきたいのは、スキー板の種類を知っておくこと。最初にスキー板のタイプを選ぶことで、自分のレベルと目的にあったスキー板を探しやすくなります。主なタイプ4種類の特徴を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
1. オールラウンドスキー(基礎スキー)
「オールラウンドスキー(基礎スキー)」は、4種類あるスキー板の中でもっともメジャーなタイプのスキー板。初心者から中・上級者まで、レベルを問わず多くのスキーヤーがオールラウンドスキーを使用しています。そのため、豊富な種類があり、選択肢が広いという利点があります。
スキー板の幅が約70~90mmの設計になっていることから、体のバランスを保ちやすくターンの切り返しがしやすいのが特徴です。コースが整備されている圧雪エリア向けなので、ゲレンデでの練習に最適だと言えるでしょう。
2. オールマウンテンスキー(バックカントリースキー)
「オールマウンテンスキー(バックカントリースキー)」は、雪が降り積もったままの非圧雪エリアやバックカントリーコースを滑るためのスキー板です。スキー板の幅は、90〜130mm前後の太めの設計で、深い雪にも沈みにくく、安定性に優れています。硬さは取り回しが良いように比較的柔らかめになっているのが特徴です。
非圧雪コースとしてゲレンデで開放されているエリアは問題ありませんが、コースを外れてゲレンデ外の非圧雪エリアを滑るのは、一般的に禁止されています。大怪我や事故につながる恐れもあるので、絶対にやめましょう。届出を出せば自己責任で滑走可能となるエリアもありますが、ルールを守って安全にスキーを楽しみましょう。
3. フリーライドスキー(フリースタイルスキー)
「フリーライドスキー(フリースタイルスキー)」は、ジャンプ台を使ってエアやターンといったトリック・スピード・美しさを競うモーグルやスキークロスのためのスキー板。アクロバティックな動きが増えることから、フリーライドスキーは、オールラウンドスキーやオールマウンテンスキーとは違い、スキー板の先端(トップ)と後ろ(テール)の両方が反り上がっているのが特徴です。モーグルをする人はもちろん、技を極めたい上級スキーヤーにもおすすめです。
4. レーシングスキー(アルペンスキー)
最後にご紹介する「レーシングスキー(アルペンスキー)」は、スピードやタイムを競う競技向けのスキー板です。雪の抵抗を極力少なくし、スピードを加速させるために、スキー板の幅が約60~70mmと細めの設計になっています。また、素早いターンができるように設計されていて、反発力が強いので、初・中級者は使いこなすのが難しいでしょう。
自分に合ったスキー板を選ぶポイント
スキー板の種類や特徴がわかったところで、どの種類がいいか、目星はつきましたか?改めて4種類の中から選ぶポイントを整理した上で、どんなサイズ、どのモデルを買えばいいのか、ポイントをご紹介します。
1. レベル
滑りはじめて間もない初心者の場合は、ゲレンデ内の圧雪されたコースを中心に様々なシチュエーションを楽しむことを目的に作られた「オールラウンドスキー」を選ぶと良いでしょう。ゆっくりとした速度でも容易にターンができるので、おすすめです。ある程度滑り慣れて、傾斜が急な中級者コースや非圧雪エリアを滑りたい中・上級者は、深い雪でも沈みにくい「オールマウンテンスキー」や遠心力に耐えられる「レーシングスキー」を選ぶと良いでしょう。
2. スキー板の長さ
スキー上達のために、スキー板の長さは重要なポイントです。スキー板の長さは、自分の身長よりも5~10cm短めのものを選ぶと良いとされています。スキー板が長い方が安定感があり、体のバランスを保ちやすいという特徴があるのです。短い方が小回りがきいて持ち運びしやすいというメリットはありますが、滑り慣れるまでは長めのスキー板を選ぶと良いでしょう。ちなみにスキー板の目安は、男性は160~170cm、女性であれば150~160cm前後だとされています。
3. スキー板の幅
長さの次に、注目したいのはスキー板の幅です。スキー板の商品情報のスペックに記載されているスリーサイズをチェックします。スリーサイズとは、スキー板の先端の部分(トップ)、中央の部分(センター)、末端の部分(テール)の幅を指します。センター幅が広いと安定性が増し、沈みにくくなるのが特徴。パウダーや新雪を滑るのにもぴったりです。
初心者の人はセンター幅が70〜90mm程度のものを選ぶのがおすすめ。また、トップとテールの幅は広くない方が小回りがきき、雪に引っかかりにくく滑りやすいでしょう。
4. ラディウス(サイドカーブ)
最後にチェックしたいのはラディウス(サイドカーブ)です。スキー板の側面部分のカーブのことをいい、スキー板がどの程度のターンサイズをイメージして作られているかを読み取るための指標です。数値が大きいほど大回りのターンに、小さいほど小回りのターンに向いています。初心者や初級者は、ラディウスが「R:12~17m程度」のものを選ぶといいでしょう。
5. スキー板の硬さ
スピードを出して滑りたい方は硬めのスキー板がおすすめです。スキー板が硬すぎると雪に沈んでスピードが減速したり、パウダー特有の浮遊感を味わえなくなってしまうので注意しましょう。一方で、練習しながらゆっくり滑りたい初心者は、少しの力でターンしやすい柔らかめのスキー板を選ぶと良いでしょう。
自分に一番合ったスキー板を見つけるには、目指すスキースタイルと現在のレベルを把握しておくことが大切です。5つのポイントを確認して、選んでみてください。
マイスキー板を購入するメリット・デメリット
いざマイスキー板を買うとなると、迷う気持ちもあるはず。レンタルではなくマイスキー板を持つことでのメリットとデメリットもしっかり見ておきましょう。予算面だけでなく、頻度やケアなど、様々な側面で解説します。
メリット
マイスキー板を購入する一番のメリットは、自分の身長・体型・レベルにピッタリと合った、好みのスキー板を選べる点。上に紹介したように、スキー板には種類・硬さ・カーブの大きさ・サイズなどの違いがあり、滑るコースやレベルに適したものがあります。毎回違うスキー板で滑ると慣れるまでに時間がかかり、思うような滑走ができなくなってしまうことも。その点、自分のレベルや目的に合ったスキー板なら、快適に滑走が楽しめるだけでなく、初級・中級者は、特に上達するスピードが早くなります。
また、好みのデザインを選べるというのもメリットの一つと言えるでしょう。
デメリット
マイスキー板を購入するデメリットとして挙げられるのは、まず、初期費用がかかるということ。スキー板は安価なものでも10,000円近くします。旧モデルであれば10,000円以内で安く購入できることもありますが、機能性やデザイン性にこだわると、スキー板の購入だけで30,000円以上かかってしまうことも。
他には、スキー旅行の度に持ち運ばなければならなかったり、使用後はクリーナーやワックスを使ったメンテナンスの手間もかかります。施設が充実しているスキー場では、有料でメンテナンスを頼めるところもあるので、施設の有無も事前に確認しておくといいでしょう。
ワンシーズンに何回もスキー場に行く人や、自分好みのデザインにこだわりたい人は購入を検討する価値ありですが、毎年行くかどうかわからない、今年初めてスキーに行くという人や、荷物を少なくして手ぶらで楽しみたい人は、レンタルでも良いかもしれませんね。
マイスキー板を購入するときの注意点
スキー板を購入する際に注意したいのは、必ず店頭で使用感を確かめること。インターネットでも購入できますが、実際にスキー板をはめてみたら「スキー板が長すぎる」「基礎用だと思ったらレーシングスキー用だった」という失敗も。購入してからでは、時間もお金も無駄になってしまいます。店頭で購入するのが面倒な場合は、何度かレンタルで滑って良かったスキー板のブランドやタイプを覚えておくこと。あるいは写真を撮っておくのもおすすめです。
なかなかうまく滑れなかったけど、スキー板を変えた途端に滑りやすくなることもあるほど、スキー板の選び方は大切です。勢いで購入することのないよう、ご紹介したポイントを意識して、長く使えるスキー板を選びましょう。
どんなメーカーがある?
スキー板のメーカーは、レジャー嗜好で人気の「Salomon」や世界最大のスキーブランドとして名高い「ATOMIC」、テニスラケットでも有名な「HEAD」、フランスの老舗スキーメーカー「ROSSIGNOL」などが有名で、ビギナーからエキスパート向けの幅広い種類のスキー板を取り扱っています。日本のメーカーは数少なくなっていますが、国内第一号のスキーメーカーとして創業した、長野県の「小賀坂スキー(OGASAKA)」、独自コンセプトに基づくこだわりが詰まった設計が特徴的な「ID one」などがあります。スキー板を購入する際は、好みのメーカーやブランドから探してみるのもいいでしょう。
自分に合ったスキー板を選ぶことが上達への近道!
身長や体格・スキースタイル・レベルに合ったスキー板の選び方をご紹介しました。選ぶポイントをしっかりと確認し、メリット・デメリットを踏まえて、レンタルや店頭で使用感をチェックすることで、あなたに合ったスキー板を見つけることができるでしょう。マイスキー板の購入をきっかけに毎年のスキー旅行を計画するのもいいかもしれませんね。準備ができたら、WAmazing Snowからスキー場をチェックして、ゲレンデの特徴や施設の充実度を見てみましょう。各スキー場の詳細情報ページでは、新型コロナウイルス(COVID-19)に関する衛生対策なども確認できます。計画の際にご活用ください。
※この記事の情報(価格や時間など)は掲載当時のものであり、また、予告なしに変更することがあります。ご旅行の前に公式サイト等でご確認ください。