日本最大級の樹氷原が広がる「蔵王温泉スキー場」

本州最大級かつクオリティーの高いスキーリゾートといえば、一番に名前があがるほど有名な「蔵王温泉スキー場」。単独のスキー場としては日本最大の面積を誇る雪質抜群のパウダースノーが自慢です。変化に富んだゲレンデを目当てに訪れるスキーヤーやスノーボーダーが多くいます。6エリアは14コースで構成され、36基のロープウェイやリフトでつながれています。広大なスキー場ですので、1日で制覇することは難しいでしょう。 有名な温泉街が近くにあるのも蔵王の特徴の一つ。山形県の白布温泉、福島県の高湯温泉と共に奥羽三高湯のひとつで、オフシーズンにも多くの人が訪れます。スキー場の営業は、雪の量によりますが、例年12月上旬から3月下旬までとなっています。ゲレンデ上部は5月上旬まで滑走可能なので、シーズン最後のスキーを満喫しようと多くのスキーヤーが訪れます。

空港から直行可能!高速バスで楽々アクセス

あたり一面に広がる樹氷群
「蔵王温泉スキー場」には、仙台空港や山形空港からの高速バスがあるので、とにかく移動が楽なのがポイント。面倒な手続きもなく、バスの中で寝ているだけで雪山に到着するのは嬉しいですね。

東京から電車を利用していくこともできます。東京から蔵王温泉スキー場へ向かう場合は、東京駅から東北新幹線に乗り仙台駅へ(所要時間:1時間40分)。仙台駅から高速バスで60分で到着です。また、東京駅から山形新幹線に乗り山形駅へ行くルートもあります(2時間30分)。山形駅からバスで40分です。

車の場合は、東北自動車道、山形自動車道を経て山形蔵王ICで降り、そこから西蔵王高原ラインを使い5時間ほどです。12月下旬から翌3月上旬までは仙台駅から蔵王温泉スキー場まで高速乗合バスが毎日運行されているので便利です。

蔵王温泉スキー場の代名詞ともいえる中央エリア

中央エリアのゲレンデ
中央エリアは標高1,387メートルの鳥兜山の裏側とドッコ沼の上部から下部に位置します。北向きの斜面のためシーズンを通じて雪質は抜群。ゲレンデの上部からは、中央ゲレンデ、下部はドッコ沼を経てダイヤモンドバレーゲレンデへ連絡しており、まさに蔵王の正面玄関といえるゲレンデです。

上部に位置するのが中央ゲレンデです。7つのコースはすべてショートコースですが、周囲をブナ林に囲まれおり、風の影響を受けにくく、初心者のレッスンにも適したロケーションとなっています。5月のGWまで滑走可能とシーズンが長いのも特徴です。

ドッコ沼の下部に位置するのがダイヤモンドバレー。ブナ林に囲まれ風の影響も少なく静かで雪質も良好です。A・B・Cの3つのコースは、それぞれバラエティーに富んでいるので、初・中級者のレッスンに最適といえるでしょう。温泉街には蔵王スカイケーブル中央高原駅から高鳥コースを一気に滑り降りれば気分も最高です。

目の前に広がる絶景に心奪われる樹氷・山頂エリア

アップの樹氷
樹氷・山頂エリアは、8キロメートルにわたる最長のコースの入り口にあたります。まずロープウェイを降りると目の前に広がる樹氷群に心を奪われることでしょう。

ザンゲ坂コースは、地蔵山頂駅からパラダイス三叉路までの名物コースで、樹氷原コースへと繋がる超ロング滑走の始まりです。標高1,661メートルから855メートルまで滑り降りるので、変化に富んだダウンヒルが楽しめます。

樹氷原コースは、樹氷群に挟まれ傾斜のあるコース。もちろん雪質もパウダースノーで最高のコンディションです。天気の良い日は樹氷見物の人も多く、ロープウェイの降り口は混み合うため、「蔵王銀座」と称されるほど。冬の蔵王に来たならスキーをしなくてもぜひ訪れたいスポットです。

ファミリーで訪れるなら拠点にしたいパラダイスエリア

ゲレンデに集まるスキーヤー
パラダイスエリアは、樹氷・山頂エリアの下部に位置し、パラダイスゲレンデ、菖蒲沼ゲレンデ、コタンゲレンデの3つで構成されています。比較的緩斜面の多いエリアで、家族連れが多いのが特徴です。

パラダイスゲレンデは、ザンゲ坂コースの終点から始まるゲレンデで、蔵王温泉スキー場では標高の高い位置にあり、シーズンを通して良好な雪質を誇り、例年5月の連休まで滑走が可能です。蔵王温泉スキー場の3難所の一つ「涸沢のカベ」があり、最大斜度25度の斜面は侮れません。

菖蒲沼ゲレンデは、パラダイスゲレンデ手前に隣接し、上の台ゲレンデまで約4キロの大平コースのスタート地点に位置している平均斜度10度のバーンは、初・中級者のレッスンに最適です。樹氷原コースからの連絡コースに接続するゲレンデとしても親しまれています。

コタンゲレンデは、パラダイスゲレンデの左隣にある初・中級者のレベルアップ向けゲレンデです。晴れた日にはアルプスを思わせる三宝荒神山の雄大な眺めと、ゲレンデ越しに遠く朝日連峰の山並みの眺望が心身をいやしてくれることでしょう。

チャレンジャー続出の3大カベ

樹氷に囲まれたコース
蔵王にはいくつかの難コースがありますが、特に難易度の高いコースは「3大カベ」と呼ばれています。何人ものチャレンジャーがそのカベにはじかれています。腕に覚えのあるスキーヤーは自己責任で挑戦してみてください。

まず紹介するのは「横倉のカベ」。最大斜度38度は垂直の壁さながら。全長250メートルながら、上からのぞくと、そのまま落ちてしまいそうな感覚に陥るほどの急斜面です。圧雪車が入れないので、整備ができず、コブも不規則で難易度をさらに上げています。難コースということで、全国的にも知名度も高く、腕に覚えのあるスキーヤーが挑戦しています。

「大森のカベ」はコブ好きにはたまらないバーンです。大森ジャイアントコース終点部にあり、幅広で最大斜度32度のバーンはこれでもかというほどのコブが続きます。コースの選び方によっては、腕に覚えのある中級者でもチャレンジできるかもしれません。

最大斜度25度の「涸沢のカベ」はコブの連続で、腰のあたりまでの高さのコブもあり、上級者にはたまらない魅力に溢れています。バーンは幅広で、圧雪が入らないのでドカ雪の直後はパウダースノーを思う存分楽しめます。ひざ上の深雪でもロングターンができます。

広大なゲレンデ故に迷ってしまう人も

ゲレンデの案内板
蔵王温泉にスキー場が開場したのが1921年(大正14年)。リフトが架設されたのは1941年(昭和16年)のことでした。日本最大の広さを持つスキー場で多くのリフトやロープウェイで構成されているので、スキーヤーの中には標識を見逃してしまい、思ったところにたどり着かない人もいるようです。

マップをポケットに入れておいて、間違えてしまうことを恐れずに、思い切りスキーを楽しんでしまいましょう。違った場所に降りても大丈夫。リフト券は共通だから、別のルートで目的地に到達できるはずです。

有名温泉で旅の疲れを癒すのがおすすめ!

温泉の画像
蔵王開湯の歴史は非常に古いです。江戸時代には蔵王権現への参拝客で賑わいを見せたほど。以降、周辺が整備され多くの人が全国から訪れましたが、1925年(大正14年)にスキー場もオープンし、さらに総合リゾート地として知られるようになりました。

蔵王温泉の温泉街には3つの共同浴場と5つの日帰り温泉施設があります。泉質は強酸性の硫黄泉。体内水分量を増加させ、肌と血管を若返らせる働きがあるとされています。また、血行促進効果に加え、表皮の殺菌作用や皮膚を強くする作用があり、美肌を促進する効果が期待されるので、「美人づくりの湯」と言われ、訪れる人が絶えません。スキーあとに温泉で冷えた身体を存分に温めてくださいね。

本州最大級のスキー場を遊び尽くそう!

ロープーウェイ
日本で最も歴史のあるスキー場の蔵王温泉スキー場は、日本国内だけでなく、海外からも多くのスキーヤーが訪れます。高低差はおよそ800メートルもあり、樹氷だけでなく、その素晴らしい景色に目を奪われます。スキーを存分に楽しむもよし、スキー以外に樹氷を見たり、温泉を楽しんだりするもよしと、多彩な楽しみ方のできる観光スポットといえるでしょう。日本が誇る蔵王温泉スキー場をぜひ訪れてみてください。

「蔵王温泉スキー場」が気になる方はこちら!

※この記事の情報(価格や時間など)は掲載当時のものであり、また、予告なしに変更することがあります。ご旅行の前に公式サイト等でご確認ください。

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